今回の旅の一番の目的、真奈里の生まれた病院を見に行く。車を確かこっちの方だと走らせる。、そうそう、これ、この建物だ。玄関も昔と変わらない。エレベーターで上へ行く。病棟も昔のままだ、確か一番手前の部屋のこのベット。受付に尋ねてみる。
「モアナさんという助産婦さんは居ませんか?」「・・・誰だろう、苗字は分かる?」「イヤ、実はこの子は10年前ここで生まれて、その時の助産婦さんがモアナさんだったのでもし会えればと思って」「あっそう、そういえば昔居たわモアナさん、今どうしたかしら・・・」と別の人に聞いてくれる。「あの人はニュージーランドに帰った。」と言うのが答えだった。まあ、10年も経っている。居ないのは仕方がない。でもその消息が分かっただけでも来た甲斐があった。名残惜しいがまた下に降りカフェへと向かう。 |