ハノマンの旅は道連れ HOMEThailand>ムエタイ

ムエタイ

タイで働いているときに客を連れて社長と国会議事堂のそばの
ラチャダムノンスタジアムにムエタイを見に行きました。
私たちは一番高いリングサイド席(確か500バーツぐらい?)
で見ましたが、一番安い立ち見席20バーツまで有りました。
リングサイドはさすがにタイ人は少なく海外からの観光客、ほとんどは日本人でした。
全部で10試合ぐらい。初めはまだ弱い、相撲で言うなら序の口クラスの人から始め
だんだん強くなっていき最後は横綱クラスの人が出てるそうです。
社長がそう教えてくれなくても私にも後に出てくる人の方が、
パンチや蹴りの早さと音の違いまが解りました。
途中ふつうのボクシングの試合も混ざってやってました。

選手は全身にオイルをたっぷり塗って出てきます。
鍛え上げられた体が光ってよりいっそうたくましく見えます。
体にオイルを塗ることによりキックなどが滑りやすくなって
からだに受ける衝撃が少なくなるのだそうです。
選手の紹介が終わるとお祈りです。あの独特な踊り。
タイでは足で人の体を触るというのは非常にいけないこととされているため、お祈りをして許しをもらい、自分の勝利、相互の身の安全をお祈りするんだそうです。
どう見てもふざけているようにしか見えないのですが、本人は真剣です。
日本の相撲も外人にとっては取り組みの前の塩をまいたりするのが
滑稽に見えてるのかな?と思いました。
さあ、試合開始です。その横で笛と鐘と弓で弾く楽器の生演奏。
チンチンピーヒョロ、ウイーンイン、何か自分を失いそうになる引き込まれる音楽で。
これが独特の雰囲気をかもし出し場内がまたどよめきたちます。
赤の選手が蹴りを入れると観客が「オウッ」、青の選手が反撃の蹴りを入れると「アッ」
この「アッ」「オウッ」「アッ」「オウッ」のかけ声、そして音楽。
会場は興奮のるつぼ!思わずこちらも引き込まれ・・・そうになります。
でも私は少し冷静でした。なぜなら会場がこんなに興奮している理由を知っているからです。

実はタイ人はお金をかけているのです。試合でどちらが勝かを!
会場の中に数人のノミ屋が居てその人に指で合図をして賭をやっているのです。
社長もそのノミ屋に指で合図をしお金を賭けてました。
掛け金は自由で、その比率がその試合、またラウンドごとに変わっていくのです。
青に賭けてたのを途中から赤に賭けるのもいいみたいです。
そりゃータダ見ているだけでなくお金がかかれば応援するのも熱が入ります。
場内の異様な雰囲気はこのためでもあるのです。
それを知らないリングサイドの日本人観光客が異常に興奮してます。「アッ」「オウッ」と叫んで。
私は試合よりその興奮する観客を見てたほうが楽しく、
リングサイドから後ろの観客をずうっとながめてました。
特に一番後ろの立ち見席の客が興奮してました。
20バーツの入場料を払い今日の稼ぎを全部つぎ込んであつくなってるタイ人をみてると
「ああ、タイ人だなー」とうれしくなりました。

試合が終わるとノミ屋の手下が負けた人からお金を集め、買った人に配っていきます。
社長も少し勝ったみたいです。男がお金を持ってきました。

タイの国技であるムエタイ。しかもその横では札束が堂々と飛び交う。
日本の相撲でもしこんな事が・・・
でもここはタイ、やはりマイペンライの国なんだなー!とまたしみじみ感じた時でした。
戦ってる選手も気にしてないんだろうなー。


  
Thailand
E-mail
ハノマン@沈没旅行者